-6輪2足でどこまでもー 管理人 甲斐駒仙丈 
戦争は女の顔をしていない
戦争は女の顔をしていない

戦争は女の顔をしていない

【作者】 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ

    (訳)三浦みどり

【発行日】 1985年

【おすすめ度】★★☆ 面白かった。おすすめします。

【キーワード】 ロシア/対ドイツ戦

【NDC】986 記録. 手記. ルポルタージュ(ロシア・ソビエト文学)

表紙_戦争は女の顔をしていない

第二次世界大戦 対ドイツ戦

 「戦争は女の顔をしていない」は、第二次世界大戦中に赤軍の女性兵士として戦った作家、スベトラーナ・アレクシエービッチ氏が書いたノンフィクション作品です。

 本書は、女性たちが戦争の現場でどのような役割を果たし、どのような苦難を乗り越えたかを描いています。女性たちは、前線で戦うだけでなく、病院での医療活動や物資の輸送、さらには慰問活動など、多様な任務に従事していました。その一方で、戦争の残酷さや非人間性も描かれており、読者は彼女たちの強さと同時に、戦争がもたらす悲惨さにも目を向けさせられます。

 筆者は、取材した女性たちの生の声をそのまま書き起こしているため、非常にリアルで迫力があります。また、戦争によって生じる人間の善悪や苦悩、そして女性たちが抱える様々な感情も描かれており、深く考えさせられる作品となっています。

管理人より

マヒマヒさんへ

私も読みましたよ。

 若い女性が戦場にでて活躍するなど、『バイオレットエバーガーデン』のようなラノベの世界だと思っていた。だけどこれを読むと、実際にあるんだなと実感する。

ポップ_戦争は女の顔をしていない

従軍した女性の生の声

筆者は、取材した女性たちの生の声をそのまま書き起こしているため、非常にリアルで迫力があります。また、戦争によって生じる人間の善悪や苦悩、そして女性たちが抱える様々な感情も描かれており、深く考えさせられる作品となっています。

私自身、女性たちが戦争の現場でどのような役割を果たしていたのか、あまり知らなかったため、本書を読んで多くのことを学びました。戦争を経験した女性たちの声が、聞く者に強いメッセージを送りかけているように感じました。

本書は、戦争について考える上で非常に重要な一冊であり、女性たちの存在が戦争にもたらす影響や、戦争が人々に与える影響を深く考えるきっかけになることでしょう。女性たちが戦争の現場で直面した苦悩や闘いに心を打たれる読者も多いと思います。是非、多くの人に読んでほしいと思います。

要約

  • 著者のスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチが、第二次世界大戦中に兵士として従軍した多くの女性のインタビューを元に、女性が戦争において果たす役割を描いた本。
  • 多くの女性が戦争に参加し、男性と同じように激しい戦闘に従事していたが、彼女たちはしばしば無視され、見過ごされ、忘れ去られている。
  • 女性兵士たちは偏見、差別、性的暴力などの様々な問題に直面したが、多くの場合、そのことは語られなかった。
  • 本書は、女性たちが経験した戦争の現実を、彼女たちの言葉や手紙、日記などから引用しながら描き出している。
  • 女性たちは、戦争中に家族を失い、負傷し、殺されることもあったが、彼女たちの働きはしばしば称賛されることはなく、その功績は無視されることが多かった。
  • 女性たちは、戦後も社会において不平等な扱いを受け、彼女たちの参加したことが歴史の中で無視されることがあった。
  • 本書は、女性たちが戦争において果たした役割と苦しみを描き出すとともに、男女平等を求めるメッセージを発信している。

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ氏について

 ウクライナ・ソビエト社会主義共和国のスタニスラフ(現在イヴァーノ=フランキーウシク)に生まれる。ベラルーシ人の父とウクライナ人の母をもつ。ベラルーシ国立大学(英語版)でジャーナリズムを専攻し、卒業後はジャーナリストとして活動。聞き書きを通して、大事件や社会問題を描く。

 第1作『戦争は女の顔をしていない』では、第二次世界大戦に従軍した女性や関係者を取材。第2作『ボタン穴から見た戦争』では、第二次世界大戦のドイツ軍侵攻当時に子供だった人々の体験談を集めた。1988年にはソヴィエト連邦の介入下にあるアフガニスタンを取材し、『アフガン帰還兵の証言』でアフガニスタン侵攻に従軍した人々や家族の証言を集めたが、一般のソヴィエト国民に隠されていた事実が次々と明らかにされ、軍や共産党の新聞はアレクシエーヴィッチを一斉に攻撃した。

 『戦争は女の顔をしていない』は舞台化や映画化をされており、劇はソ連各地で上演され、映画はソヴィエト連邦国家賞を、ライプツィヒ国際ドキュメンタリー映画祭(ドイツ語版)では銀の鳩賞を受賞した。日本では漫画化されている。

 プーチンやルカシェンコには批判的で特にベラルーシではその著書は独裁政権誕生以後、出版されず圧力や言論統制を避けるため、2000年にベラルーシを脱出し、西ヨーロッパを転々としたが、2011年には帰国した。

 2015年、ジャーナリストとして初めてノーベル文学賞を受賞した。ロシアによるウクライナへの干渉やクリミア併合を批判しているためロシアでは非難する声が強いが、ウクライナへの干渉はルカシェンコは賛同していないことやベラルーシ唯一のノーベル賞受賞者であることから受賞には政府は祝辞を送った。

 2020年8月9日の大統領選挙直後からルカシェンコに対する退陣要求デモが続く中、8月26日にはアレクシエーヴィッチにも捜査当局が出頭を要請し、約40分間の事情聴取を実施した。事情聴取前にはルカシェンコが反政府側との対話に応じるよう、ロシアを含めた世界に対して協力を要請した。

 2022年、ロシアのウクライナ侵攻が起き、それに批判的立場をとる彼女にふたたび注目が集まり、ニュース報道のインタビュー取材をうけている。

wikipediaより

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