人間の心の奥深さに触れられる
『悲鳴だけ聞こえない』は、織守きょうや氏による連作短篇ヒューマン・ミステリーです。主人公は、新米弁護士の木村。顧問先の企業からパワハラ調査を依頼された木村は、被害者も加害者もわからないという難題に直面します。
本書では、木村が担当する事件が描かれています。それぞれ、パワハラ、詐欺、相続、自己破産など、身近に起きそうな事件が題材になっています。
木村は、新米弁護士ながらも、持ち前の正義感と行動力で、次々と難(?)事件を解決していきます。また、敏腕の先輩弁護士・高塚の存在も心強く、木村の成長を支えていきます。法廷ミステリーとしての面白さだけでなく、人間の心の奥深さに触れられる作品です。
マヒマヒさん、私も読みました。殺人などの血なまぐささや、法廷での高度な知的論争とは無縁の、ヒューマンドラマでしたね。なんだか昔読んだ『人間交差点』を思い出しました。
読み始めは、なんだか単調だな、と思いましたけど、読み進めると味が出るスルメ作品ですよね。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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