【作者】NATSUMI
【発行日】2021年
【おすすめ度】★☆☆ 面白かった。
【キーワード】YOASOBI/関東大震災
【NDC】913.6 日本文学 小説.物語 近代:明治以後
時をこえた文通
この小説は、現代と大正時代の日本を舞台に、手紙を通じて愛を深める恋愛小説です。机の上に置いた手紙が、時を越えて相手に届くという不思議な設定で物語が進んでいきます。文通という今では考えられない、まどろっこしい手段で、徐々に相手への想いを深める二人ですが、そこに(ネタばれ)が発生して・・・・
私も読みましたよ。過去の人物とのやり取り、というモチーフはよく使われている。未来側の人間が歴史音痴なところも既視感がありますが、その分安心して読めますね。
過去の人物とのやり取りをテーマとした作品は、他にどんなものがあるんですか?
小説だと「愛の手紙」が有名ですね。世にも奇妙な物語でも「過去からの日記」「栞の恋」がこのモチーフを題材にしていますね。アニメでは「君の名は。」ですね。
大正時代の女性
本作は、大正時代の情緒あふれる描写や、登場人物たちの心情描写が印象的で、読み進めるうちに、その世界観に引き込まれていくことができました。特に、主人公が自分自身や社会の枠にとらわれずに生きようとする姿勢は、とても印象的でした。女性の社会進出や、現代社会でもまだ解決されていない問題が描かれている点も、読者にとって考えるきっかけになるかもしれません。
小説を音楽に
本書は人気音楽ユニットYOASOBIの『大正浪漫』の原作小説です。本書の他にも曲とタイアップした小説があるようです。
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Sony Music https://www.sme.co.jp/pressrelease/news/detail/NEWS001612.html
YOASOBIの『大正浪漫』の歌詞は、小説の前半そのままです。楽曲を聴いてから小説を読むと入り込みやすいし、また楽曲がさらに印象づけられ、よい相乗効果とおもいます。
(ネタばれ)が起きた後も物語が続きます。「君の名は。」ばりのどんでん返しを期待しましたが、ちょっと残念。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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