【作者】 一条岬
【発行日】 2022年
【おすすめ度】★☆☆ 面白かった。
【キーワード】前向性健忘/日記帳/クロッキー/芥川賞
【NDC10版】913.6 日本文学 小説.物語 近代:明治以後
一日で記憶がリセットされる
『今夜、世界からこの恋が消えても』は、前向性健忘を抱える女子高生(日野真織)と、あるきっかけから彼女の恋人になった男子高校生(神谷透)、そして彼女の親友(綿矢泉)を中心にして描かれる恋愛小説です。三人それぞれの視点での物語が進んでいきます。
お互い本気にならない、という約束で偽りの恋人関係を結ぶ二人。しかしすぐに彼女の、一日限りで記憶がリセットされる、という病気が明らかになります。でも二人はそのことを隠して、はかなく切ない関係を続けることを選択します。
MahiMahiさん、借りた本の中に入っていたので、少し読みましたが、なんだかよくつかわれているモチーフで、二番煎じ感が否めないですね。『50回目のキス』とか『博士の愛した数式』とか『私の中の消しゴム』とか。
ストーリー重視の仙丈さんらしい感想ですね。ですが、場面ごとに一人称が入れ替わって、3人それぞれの心情が丁寧に書かれているよい作品だと思いますよ。
後半、急展開が。
唐突に時間が早く進みます。高校卒業、それぞれが別々の進路に進みます。そして読者は、日野真織のノートパソコンの日記がおかしいことに気づくでしょう。そこから物語は急展開します。
うわー! そういうことか。これはなかなかのストーリー展開ですね。MahiMahiさんが勧めるのもわかります。
でも後半部分を先に持ってきて、前半部分を落ちにする展開もありかも・・・・。
仙丈さん、ストーリー重視しすぎです。でもこの作品は、映画化もされていて、映画ではそういうストーリー展開らしいですよ。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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