理系女子ならではの視点
『あがり』は、理系女子ならではの視点と、大胆で繊細なアイデアが光るSF連作集である。
表題作「あがり」は、尊敬する恩師の死をきっかけに、幼馴染みの男子学生が奇妙な実験を始める物語である。男子学生は研究室の試薬と装置を占有して実験を始めるが、思わぬ結果を生み出してしまう。
その他にも、「あがり」には、さまざまなテーマを扱った作品が収録されている。どれも、理系女子ならではの視点と、大胆で繊細なアイデアが光る、魅力的な作品である。
収録作品
- 「あがり」
- 「ぼくの手のなかでしずかに」
- 「代書屋ミクラの幸運」
- 「不可能もなく裏切りもなく」
- 「幸福の神を追う」
- 「へむ」
ムアムアさん、私も読みました。理系、特にバイオ系の研究室にいた人は、思わずニヤッとしてしまいますね。落ちも理系の人の方がよりすっきり、もしくは空恐ろしく感じる内容になっていましたね。
東北大学がモデルになっているのかな? 現実にある設定にしながらも、有名な科学雑誌「Nature」を「自然」、「Cell」を「細胞」など、用語を漢字で言い換えているところが、ちょっと非日常というか異世界感をかもしだしている。
あと「出すか出されるか法」でしたっけ。現実にあったら怖いですね。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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