【作者】鈴木大介
【発行日】2023年
【おすすめ度】★★☆ 面白かった。おすすめします。
【キーワード】価値観の定食メニュー/商業右翼/商業左翼/ネット右翼/父と息子
【NDC10版】367.3 家. 家族関係
亡くなった父は、なぜネット右翼になってしまったのか?
『ネット右翼になった父』は、そんな疑問を持った著者が、真実を知るための調査の過程を追ったノンフィクションである。
著者の父親は、かつてはリベラルな考えを持つ人物であった。しかし、定年退職後、インターネットで右翼的な情報を目にする機会が増え、徐々に右傾化していく。リベラル寄りの著者は、父親への愛情を持ちながらも、彼の考えを批判的に見つめていた。
父の死後、著者は、周囲の人はそんな著者の心象に反して、父をネット右翼とは感じていなかったことを知った。著者は真実を知るべく調査を開始した。
ムアムアさん、私も読みました。年を取った両親が、認知機能の低下と合わせて、頑固に、保守的に、懐古的になっていく姿に共感を感じて読み始めました。だけど実は・・・・。ネタバレなんでこれ以上言えませんが、身につまされましたね。
そうなんだよね。現代の社会問題ともいえる、極端に攻撃的な人たちについてが本書のメインテーマだけど、父と息子という昔ながらのテーマも本書の裏テーマだと思った。
個人的には著者の父は多少右化しているように思えるけど。
商業右翼
本書は、ネット右翼の形成過程を詳細に描いている。ネット右翼は、単に個人の偏った考えが集まったものではなく、その社会的な構造や背景、さらに金銭的な欲望からも形成されるものであるとしている。本書は、そのことを理解する上で、重要な手がかりを与えてくれる。
私はネット右翼やネット左翼が商業的な意味合いを持っている、という著者の分析に興味を持ちました。
確かにそう。金儲け主義の罠に注意せねば、と思うよ。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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