【作者】高尾昌司
【発行日】2022年(改定前は2010年)
【おすすめ度】★★☆ 面白かった。おすすめします。
【キーワード】三浦市諸磯/睡眠薬
【NDC10版】317.75 行政 司法警察. 犯罪捜査. 科学捜査
Netflixでドラマ化
『刑事たちの挽歌 警視庁捜査一課「ルーシー事件」』は、2000年に起きたイギリス人女性ルーシー・ブラックマンさん殺害事件の捜査を、警視庁捜査一課の刑事たちの視点で描いたノンフィクションです。
本書は、捜査の初期段階から、犯人逮捕までの約3年半にわたる捜査の全貌を、当時の捜査資料や関係者への取材をもとに、詳細に記述しています。捜査員たちが遺体の発見現場や容疑者の取り調べに立ち会う様子、そして犯人を追い詰めていく過程は、まるで映画やドラマを見ているかのような臨場感があります。
マヒマヒさん、私も読みました。最近Netflixでドラマ化されましたね。ちょっと恥ずかしい話ですが、この事件の7年後に発生する「リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件」と記憶が混ざっていました。
実は私もそうでした。いつになったら逃亡して潜伏生活するんだろう、て。ごめんなさい。
でも読み進めていくうちに、犯人がもっとひどいことをしていて、憤慨しました。
刑事たちの視点
本書では刑事たちの葛藤や苦悩、そして犯人を追い詰めていく執念が、リアルに描かれています。また捜査員たちの人間的な側面にも触れられています。犯人を追い詰めるために、時には家族や友人を犠牲にすることもある、刑事という仕事の厳しさが、克明に描かれています。
僕は、刑事側の視点、というのが気になったかな。なんというか、警察組織の官僚的なところとか、所轄との縄張り争いとか。あと刑事たちの心情に入り込みすぎていて、それを賛美する記述になっている。僕なんかこれを読んで、警察の自白偏重主義や科学捜査の危うさなんかを感じたね。
私も少しそう思いました。でもそれを含めて「リアル」なんだなとも思っています。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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