【作者】又吉直樹
【発行日】2015年
【おすすめ度】★☆☆ 面白かった。
【キーワード】芸人/スパークス/芥川賞
【NDC】913.6 日本文学 小説.物語 近代:明治以後
笑いの哲学
『火花』は、又吉直樹氏による芸人の成長物語です。物語は、売れない芸人の徳永が熱海の花火大会で出会った先輩芸人の神谷との運命的な出会いから始まります。
徳永は神谷に師事することを志願し、神谷は興味深げに「俺の伝記を書く」という条件を出します。この条件を受け入れたことで、徳永は神谷の弟子となり、彼のもとで芸人としての修行を始めます。神谷は奇想天外な才能を持ちながらも、人間味に溢れたキャラクターであり、徳永は彼の人柄に惹かれていきます。
物語は、神谷と徳永の交流を通じて笑いの哲学が織り込まれています。神谷は徳永に対して、笑いの真髄や人生の意味について教えようとします。徳永は神谷の教えを受けながら成長し、自身の芸人としてのスタイルを確立していく過程が描かれます。
有名どころを投稿してきましたね。かなり話題になったので、私も読みましたよ。
普段はお笑いとか好きではないんですが、読みやすい長さだし、芥川賞をとった作品でもあるので、手に取りました。
心情や葛藤描写が秀逸
『火花』は、又吉直樹氏の独特な文体が光る作品であり、登場人物たちの心情や葛藤が細かく描写されています。また、笑いの哲学や人生の意味についての考えもテーマとして探求されており、読者は作品を通じて深い洞察や感銘を受けることでしょう。
この小説は、芸人の世界に興味を持つ人々や人間ドラマが好きな読者にとって、魅力的な作品となっています。又吉直樹氏の独自の視点とユーモアが光る『火花』は、笑いと感動を味わいながら、人間の成長と喜怒哀楽を追体験することができるでしょう。
先輩芸人の神谷は、かなり破滅的なスタイルで、こういうタイプが出てくる本を毛嫌いしているよね。
破滅的な生き方を良しとする感じは、あまり好きではないが、表現することの難しさについて葛藤しているところは、は共感を覚えました。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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