特捜検察の捜査の実態や、その危険性を鋭く指摘
『特捜検察の正体』は、特捜検察の捜査の実態や、その危険性を鋭く指摘した書籍です。著者は、村木厚子、角川歴彦、小沢一郎、カルロス・ゴーン、堀江貴文、鈴木宗男など、さまざまな著名人の弁護を担当、してきた、日本を代表する刑事弁護士です。本書では、その豊富な経験に基づいて、特捜検察の捜査の実態を、具体的な事例を挙げて、余すところなく描き出しています。
特捜検察とは、国民の生活や経済活動の根幹に関わる重大な犯罪を取り締まる、日本最強の捜査機関です。しかし、著者はその捜査手法には、重大な問題点があると考えています。本書は『手口1 ストーリー優先の証拠集め』のように、著者の経験に基づいた特捜警察の捜査手法を具体的にあげ、それを批判しています。
著者は過去にも特捜検察を批判した著作を出版していますが、本書はその総まとめと位置づけられると思います。
マヒマヒさんに勧められた、前著『生涯弁護人』に引き続き、本書も読みました。前著は弁護した人物にや出来事に焦点が当てられていましたが、本書はより特捜検察の捜査手法への批判に充てられていますね。
検察のすべてが悪いわけではなと思うのですが、最近の冤罪事件「大川原化工機事件」を見る限り、なかなか根の深い問題を組織に抱えているように思えます。ちょっと怖いです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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