ギャラリー
整備された芝生にたつ大きなイチイ。
その根元にお墓がたっている。
遥未来、周りが自然にかえっても、この樹木とお墓が残っている風景が脳裏に浮かぶ。
この木なんの木?
このイチイは 推定樹齢二千年以上といわれ枝張りは十三メートルにおよび その胸高での幹周りは七.九五メートル 樹高は十五メートルの巨樹で 昭和六十三年度環境庁の巨樹巨木調査イチイの部で日本一に認定された。
案内標識より
イチイは、スギやクスのように巨木になる樹種ではありません。それでもこの木は、「大きいな」と思わせる迫力があります。樹齢も2000年!? まだまだ衰えていないようにみえます。
樹木そのものもそうですが、私が惹きつけられた理由はもう一つあります。
鈴木家では この地方の風習に従って墓標として先祖代々守り育てられ 屋号を治郎兵衛と称したことから 治郎兵衛のイチイと呼ばれている。
案内標識より
こう言っては失礼になるのかもしれませんが、「樹木が墓標なんて、なんて素敵な!!」 と思ってしまいました。
樹木の根元にはお墓が立っています。訪れたのは残暑の厳しい9月でした。青空をバックに良い写真が撮れたのですが、とにかく日差しが強かったのを覚えています。それもあるとは思いますが、お墓が木陰の下で、涼し気で気持ちよそうにみえました。樹齢2000年とのこと。これからも長く生きて、人類が滅びてもそのお墓を守り続けている、なんて妄想が膨らみます。
『治郎兵衛のイチイ』の他、2本の木の根元にお墓が立っています。(ギャラリー後半の2枚) 来歴、樹種ともに不明ですが、数千年後、巨木になってお墓を見守っていてほしいと願うばかりです。
コラム:樹木葬について
海への散骨とともに新しい形態のお墓として、樹木葬がはやっているようです。霊園に立つ樹木の根元に骨を埋める埋葬方法で、墓標がないので、『治郎兵衛のイチイ』とはちょっと違いますが、私も検討しています。。。。
ちなみに人気の樹木としてはやはり、『サクラ』のようです。年に一回、桜が咲くころに親戚で集まって静かに故人を思うのでしょうか。時がたって、忘れられても桜の木の下で花見が催されて、にぎやかで楽しそうですね。春に花が咲く『ハナミズキ』も同様に人気があるようです。それ以外にも紅葉する『もみじ』、平和の象徴である『オリーブ』、常緑樹で大きく育つ『クス』なども人気のようです。