【作者】鮫島浩
【発行日】2022年
【おすすめ度】★★☆ 面白かった。おすすめします。
【キーワード】吉田調書/池上コラム問題/吉田証言(従軍慰安婦)/
【NDC10版】070.67 ジャーナリズム. 新聞 社誌
政治報道の舞台裏
『朝日新聞政治部』は、日本のジャーナリズム界における一端を明らかにしています。著者は朝日新聞政治部に長年在籍し、彼が朝日新聞政治部に在籍していた時代の政治取材方法について鮮明に描写しています。日本のメディア界において政治報道の舞台裏に光を当て、新聞記者がどのように政治の重要な出来事をカバーし、報道してきたかについて深く探求しています。
マヒマヒさん、私も読みました。正直あまり政治報道って、普段聞いてないですが、こうして赤裸々に裏話が語られると、興味がわき、一気に読んでしまいました。
著者自身話していますが、古臭い旧態依然としたシステムなんだと実感できました。マスメディアの限界を感じます。
『吉田調書』『池上コラム問題』『吉田証言』
本書の後半は、著者が朝日新聞をやめるきっかけとなった、朝日新聞を揺るがす三つの問題『吉田調書』『池上コラム問題』『吉田証言』の話になります。
『吉田調書』は、東日本大震災下で原発対応に追われた東電の吉田所長に対して行われた聴取記録で、非公開とされていたその文書を朝日新聞が入手し、報道したことに端を発する問題です。筆者はこの問題に深くかかわっており、その内情も詳しく書かれています。
また同時期に発生した、『池上コラム問題』は、池上彰氏が執筆したコラムを朝日新聞が掲載しなかったことが原因で、朝日新聞に大きな論争を引き起こしました。『吉田証言』は、朝日新聞が戦前の日本における従軍慰安婦に関する報道を行い、その後の誤報と訂正について、朝日新聞は批判にさらされました。
本書ではこれらが大きくかかわり、最終的に著者が朝日新聞を退社する経緯が書かれています。『朝日新聞政治部』は、日本のジャーナリズム界の舞台裏に光を当て、メディアの役割と責任について深く考えさせる書籍です。
読みました。筆者は朝日新聞がさらされている非難の大きさは
『池上コラム問題』>『吉田証言』>『吉田調書』としていますが、そのとおりだと思う。
当時、報道を聞いていた時『吉田証言』と『吉田調書』の区別がついてなかったかもしれないです。はずかしい。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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