【作者】石井光太
【発行日】2022年
【おすすめ度】★☆☆ 面白かった。
【キーワード】ごんぎつね/pisa/クソ/ヘレンケラー
【NDC】368.64 社会病理 性犯罪.わいせつ
【NDC10版】375.8 : 教育課程.学習指導.教科別教育
広義の「国語力」
『ルポ 誰が国語力を殺すのか』は、近年の子供たちの国語力低下の実態と、その原因を探るルポルタージュである。
著者は、小学校から高校までの子供たちや、教育現場の関係者、国語教育の専門家など、さまざまな人々への取材をもとに、子供たちの国語力低下の現状を明らかにしていく。本書では、次のような問題を原因として論じている
- 家庭環境や経済格差による影響
- ゆとり教育の弊害
- テスト中心の教育
- デジタル社会の進展
さらに本書では、国語力を広義にとらえており、単なる学力低下だけではなく「コミュニケーション能力の低下」「思考力や判断力の低下」「社会的な孤立」など、さまざまな問題が起きている、と論じている
ムアムアさん、私も読みました。本書は「国語力」を漢字の読み書きや、狭義の読解力(長文読解テストなど)ではなく、想像力や思考力といった、人間の意識にかかわる根本的な能力ととらえていますね。「言語空間」という言葉がそれを示していると思いました。
そうなんです。本書では学校の国語教育だけにとどまらず、SNSの誹謗中傷やフリースクールなどについても言及している。
私も読みました。冒頭の「ごんぎつね」の解釈についての話は、衝撃ですね。
どうやったらそういった解釈ができるのかね。「母親を煮る」なんて・・・・。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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