【作者】小林武彦
【発行日】2023年
【おすすめ度】★★☆ 面白かった。おすすめします。
【キーワード】良いシニア/おばあちゃん仮説/ピンピンコロリ
【NDC10版】491.358 基礎医学 更年. 老化. 死
老いた人々が集団に貢献し続ける
『なぜヒトだけが老いるのか』は、人間以外の生物は老いずに死ぬのに対し、なぜ人間だけが老いを迎えるのかという疑問に迫った書籍である。著者は、生物学的な観点から老いを捉え、そのメカニズムと進化的な意味を解き明かしていく。
著者は、老化した個体が死なずに、老化する(=生存する)理由の一つとして、以下のように説明する。
人間は、社会的な動物であり、集団の中で協力して生きてきた。そのため、老いた人々が集団に貢献し続けることが、集団の存続に有利であった。例えば、老いた人々は、子育てや子孫の教育、知識の伝承などに貢献することができた。
これはいわゆる『おばあちゃん仮説』と呼ばれている。
ムアムアさん、私も読みました。年長者として、生きる意味を見出せました。
仙丈さんはそんなに年じゃないでしょ。(笑)
年をとっても現役でいることは、それだけで若者の席を奪っている、という考え方もあるけど、少子化の現在、いつまでも現役で働いてくれることは、単純に良いことだと思う。
本書の構成も、生物学的な話と、世の中の処世術的な話がかみ合っていて説得力のある内容になっていると思う。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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